金沢百枝『ロマネスク美術革命』

久々の更新。尊敬する先輩であり友人である美術史家金沢百枝さんの『ロマネスク美術革命』。昨年のサントリー学芸賞を受賞し、その素敵なお祝いの会にも呼んで頂きました。あんな、草の露を飲んで美しいことばかり考えているような人たちが集まるときには集まるのだから、現代の東京も捨てたもんじゃないんだなと思います。

ずいぶん前にご本を頂いてからずっと書評を書こうと思っている間にいろいろなところで書かれ、建築史界隈でも五十嵐太郎さんや倉方俊輔さんが書かれ、なんだか機を逸したという感じで愚図な自分が嫌になります。が、良い本はいつ評しても良いものだと思うので、また書きます(っていま書かないのか、という感じですが、手元にメモがない…)。

内容についてはおいおいご紹介するとして、くだらないエピソードを一つ書くと、この本を昨年のクリスマスに父(宇宙物理学者)に贈りました。父はケンブリッジに住んでいたことがあるし、学会等でヨーロッパはよく行っていたのですが、はっきり言って西洋美術史の知識は皆無です。僕がスペイン中世建築(それも初期)を研究し始めてからは、「ロマネスクってあれでしょ、あの小さい田舎の教会でしょ」と何度も何度も言われ、辟易としました。

父は結構しつこいのです。それに、文学に感銘を受けるタイプでもありません。しかし、彼の「ロマネスクってあのゴシックになる前の小さい教会でしょ」が、金沢さんのあの手この手で解体されていって、ロマネスクがいかに革新的であったかというのが少しは伝わったみたいです。とくにバイユーのタペストリは見たことがあったり、世界史的な知識と結びつくところがあったので面白かったようです(父は権威に弱いので、サントリー学芸賞受賞というのもよかったのかもしれません…)。

 

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